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Webサイトのローカライズ:どの言語を優先すべきか?

Webサイトの多言語化を計画中ですか?ローカライズにおいて優先すべき言語を決定する際に考慮すべき、6つの要素についてお話します。

Webサイトを他の言語にローカライズすることは、ビジネスにおいて全く新しい顧客基盤を確立することにつながります。また、既存の顧客に対しても、顧客側の言語で情報を提供することで、より繋がりを強化することもできます。


Ethnologue (英語)によると、英語は約11億2200万人によって話されていると推定されていますが、その中で、英語を第一言語としているのは約3億7800万人(34%)に過ぎません。つまり、残りの約7億4400万人は英語ではなく、彼らの母国語でコンテンツを読みたいと考えられます。


Webサイトのローカライズにおいてどの言語を優先させるかについて説明する前に、翻訳とローカリゼーションの違いについて触れておきます。

  • 「翻訳」は、テキストコンテンツに対し、その「コピー」を他の言語で生成することです。経験豊富な専門家によってチェックされた質の高い翻訳は、ユーザードキュメントや法的契約など、比較的簡単なコンテンツに適しています。

  • 「ローカライズ」はさらに進んでいます。ローカライズされたWebサイトは、海外サイトの翻訳のようには感じられないはずです。地元の市場向けにゼロから構築されたように感じるはずです。単に翻訳されただけのコンテンツでは細かなニュアンスが伝わらないことや、場合によっては誤解を生じることがありますので、効果的なマーケティングのためには、ローカライズが重要となります。

海外市場向けにWebサイトをローカライズする際に、どの言語を優先する必要があるのか、以下の6つの項目から探っていきましょう。


1.Webサイトへの訪問者を分析する

Webサイトが現在英語のみである場合、あなたはまだ世界中からのトラフィックを惹きつけているのを見て驚かれるかもしれません。そのコンテンツがが十分に価値があるものであれば、英語ネイティブでない人々であっても、苦労しながら時間をかけてでも読まれるでしょう。


また、一部のWebブラウザには、ユーザーの第一言語ではないWebページを自動的に翻訳するように設定できる機械翻訳のアドオンなども利用可能です。


誰があなたのWebサイトを訪問しているかについてもっと知るためには、トラフィック統計を分析ことが有用です。そのための最も人気のあるツールは「Google Analytics」です。これから利用を始める場合は、インストールしてから分析するものが見つかるまで、データが蓄積されるのをしばらく待つ必要があります。


あるいは、Webサイトが最初から構築されたのではなく、特定のプラットフォームまたはコンテンツ管理システム(CMS)を使用している場合は、分析が既に組み込まれている場合があります。


これらの分析ツールを用いることで、人々があなたのサイトにアクセスしている国や、彼らのWebブラウザがどの言語に設定されているかなど、幅広い情報を得ることができます。特定の国や特定の言語を使用しているユーザーから大量のトラフィックが流れていることが判明した場合など、それらを考慮して意思決定プロセスを進めることができます。


2.競合他社をチェックする

競合他社がすること全てをただ真似するということは望ましくありませんが、彼らのオンラインマーケティング戦略がどのように進化しているかを知るために、定期的に競合他社のサイトをチェックすることには意味があります。これには、Webサイトをどの言語にローカライズしているかも当然含まれます。


ただし、必ずしもすべての言語が純粋に戦略的な理由で選択されているわけではないことに注意してください。


例えば、以下のような場合が考えられます。

- 在籍している外国人スタッフに合わせて言語選択をした。

- 特定の国に主要な投資家やビジネスパートナーが存在するため、その言語に投資することを選んだ。

- 非常に影響力のある著名人が会社のサービスを紹介したため、それに合わせてユーザーの流入を測るために言語選択をした。


3.市場潜在力を評価する

eコマースを例にとって話していきましょう。

潜在市場を見つける際に、以下のような国別ランキングを調べることが考えられます。

  • 国内における最大のeコマース市場

  • 国内における最も急成長しているeコマース市場

  • 1人当たりの購買力

  • インターネット普及率

  • インターネット普及率の成長率

さらに、自社の製品が売れそうにない国を除外することによって、ランキングを洗練する必要があるでしょう。例えば、年間を通して寒い国では夏服の販売は限られるでしょうし、その逆も同様です。


候補国が絞られてくると、顧客がサイトから商品を購入および受領するのを妨げる可能性のある法律、規制、関税、税金、その他の制限がないかどうかについて確認をすることが合理的かもしれません。一つの選択肢としては、世界的な法律事務所に依頼することが挙げられます。別の選択肢として、誰かに情報を収集させたいだけの場合、当社のクラウドソーシングサービスを介してフリーランサーを雇うこともできます(「Conyac」はこのような目的に適しています)。


4.オンラインで使用される主な言語を参考にする

潜在市場についてのもう一つの指標は、オンライン上における各言語のユーザー数です。これに従う場合は、英語が最優先となり、次に中国語、スペイン語、アラビア語、ポルトガル語などが続きます。


日本企業にとっては、英語、中国語に集中することが基本となるでしょう。


長期的に見れば、これらの数字は世界の人口の多くがオンラインになるにつれて変化すると予想されますが、少なくとも数年間大きな変化はないと考えられます。


5.実行可能性について調査する

どの言語からどの言語へローカライズを行うのか、それによって、実行可能性は大きく変わります。


例えば、メインとなるWebサイトを英語で作成している場合、他のヨーロッパ言語への翻訳は数多くを行う必要も少なく、その際にサイトに劇的な変更を加える必要もないでしょう。


しかし、日本語のWebサイトから他言語へローカライズする際には、一部の地域、言語、および文化において、成功を確実にするために大幅な変更を加える必要があります。

  • テキストの長さ 同じ情報量に対する文章の長さは、言語によって異なります。例えば、日本語から英語へ翻訳する場合、文章は長くなります。ローカライズの際にはレイアウトや文章表現などを調整する必要があります。

  • テキストの方向 中東の一部の言語では、右から左へ文章が書かれ流ものがあります。そのため、レイアウトに留意する必要があります。

  • レイアウトとデザイン ホームページに表示する情報、その表示密度、テキストサイズに対する画像サイズ、色の選択など、文化が異なれば期待されているものも異なります。実際に有名なサイトで例を挙げるとすれば「Yahoo! Japan」と「 Yahoo! USA」です。ユーザーに合わせてレイアウトやデザインを変えていることが一目瞭然です。

  • 感受性 誰しも人を怒らせるようなことはしたくないものです。しかしながら、ローカライズはその危険性も秘めています。単にテキストを翻訳するだけでなく、文化的に適切なものに書き換える必要があることを留意してください。同様に、画像についても、文化的価値観に沿って地元の人々を写した写真を選ぶといいでしょう。

上記の理由から、英語で作成されたサイトの場合、中東やアジアの市場向けにローカライズする前に、ヨーロッパ言語へ展開することがよくあります。


6.コスト要因を考慮する

Webサイトを他の言語にローカライズする際に、全体的なコストに影響を与える可能性がある要因がいくつか挙げられます。

  • 難易度 コンテンツが非常に専門的で技術的である場合、専門分野に対応した翻訳者へ依頼することとなるため、通常より多くコストを払う必要があるでしょう。 翻訳後も、マーケティング目的のコンテンツの場合、ターゲットにとってより自然に感じる表現とするために、ネイティブスピーカーのコピーライターによってレビューされるべきです。そして当然ながら、一般的なコンテンツよりもコストがかかります。

  • 言語 英語から中国語へ翻訳する場合などは運が良いです。特定の言語間において、機械翻訳の精度は驚くほど良いです。また、翻訳者やコピーライターも数多く存在します。 逆に、あまり一般的ではない言語ペアを使用している場合は、その分多くコストを支払う必要があります。

  • 地理 生活費の高い地域に住んでいる人が主に使用している言語の場合、それに応じて有資格のネイティブスピーカーの翻訳や編集に対するコストは、多くかかる傾向があります。


まとめ

Webサイトの多言語化について検討する際、考慮すべき要素がいくつかあります。


まず第一に、翻訳とローカライズの違いを理解する必要があります。


次に、以下に沿ってどの言語を優先させるかを決める必要があります。


 ①自社Webサイトの最近のトラフィックを分析

 ②競合他社のローカライズ状況をチェック

 ③さまざまな言語における商業的可能性を評価

 ④各言語のオンライン上での被使用状況を評価

 ⑤ローカライズの実現可能性を検討

 ⑥コスト要因を考慮


翻訳およびローカライズの解決策の一つに、当社のクラウドソーシングプラットフォーム「Conyac」があります。

お困りの際は、お気軽にこちらからご相談ください。

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- Original by DLKR published on Xtra.Global

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